患者さんに寄り添うための看護師の心得

睡眠外科には、睡眠障害などの睡眠に関する悩みを抱えている方が訪れます。その睡眠障害になる原因は人それぞれです。それは、生活習慣の乱れからであったり、過度なストレスであったり、使用している薬の影響であったり、別の病気が原因となっていたりと、原因は多岐にわたります。ですので、睡眠外科では一人ひとりへの丁寧な問診が重要となります。

睡眠障害は日常生活に影響を与えることが多い障害の一つです。患者さんの中には精神的にダメージを受けている方も多く、医師だけでなく看護師にももちろん患者さんそれぞれに合った気遣いや心配りが求められます。なお、生活指導や薬物療法が治療の中心となりますが、睡眠障害は短期間で回復することは難しい患者も存在します。睡眠障害は、医師や看護師が長期的に患者に寄り添う治療が必要な疾患です。

例えば、眠っている間に無自覚で何度も呼吸が止まる疾患である睡眠時無呼吸症候群では、実際に眠って無呼吸低呼吸指数を測定する検査をします。時間や費用面で負担を感じる患者さんが多く、眠っている間に邪魔で無意識に外してしまいうまく検査できないという患者さんもいます。
治療に使われるCPAPは、装着すると慣れるまで落ち着かない、眠っているときに外してしまうという患者さんも少なくありません。そのため、患者さんが治療を続けることに意欲を無くすということもありますので、看護師の優しい言葉かけや励ましが大切となります。また、データの記録や治療過程から導き出される指導の変更など、臨機応変に的確な指導を提供できるスキルも必要です。